『耳をすませば』の名言に学ぶ、時間をかけて生きていくということ
「片っぽは進路をとっくに決めてて、どんどん進んでっちゃうんだもん。」
これは主人公の月島雫の言葉。
天沢聖司がバイオリン作りという夢を見つけてイタリアに行くと決めるが、雫は自分がどうしたいのか分からず何かをしなきゃと焦る。
『耳をすませば』に登場する聖司のおじいちゃん(西 司郎)はそんな雫に大切なことを教えてくれます。焦って生きているわたしにもピッタリのメッセージでした。同じような悩みを抱えているあなたに…その言葉たちをご紹介します✩︎⡱
わたしたちはみんな原石
雫は何かしなきゃ、聖司に追いつきたいと物語を書くことに決める。自分の才能を試すために書いてみることにしたのだ。そこでおじいちゃんが大切にしている人形【バロン】を雫の物語の主人公にする代わりに、おじいちゃんが雫の物語の最初の読者にしてもらいたいと言うシーン。
西「僕を雫さんの物語の、最初の読者にしてくれること」
雫「あっ、あの…」
西「どうですかな?」
雫「やっぱり見せなきゃだめですか?」
雫「だって、ちゃんと書けるかどうかまだ分からないから…」
西「ハハハ…それは私達職人も同じです。初めから完璧なんか期待してはいけない」
そしておじいちゃんはエメラルドの原石を持ってきて言葉を続ける。
「雫さんも聖司も、その石みたいなものだ
まだ磨いてない自然のままの石…
私はそのままでも、とても好きだがね。
しかし、バイオリンを作ったり、物語を書くというのは違うんだ。
自分の中に原石を見つけて、時間をかけて磨くことなんだよ。
手間のかかる仕事だ。いや、外から見えないところに
もっと良い原石があるかもしれないんだ」
時間をかけて磨いていく
雫は聖司が夢を見つけてまっすぐ突き進んでいくことに焦り、自分も何か夢を見つけて進んでいかなきゃいけないと思うようになっていた。
雫は一旦受験勉強をやめて、物語を書くことに集中する。だけど物語は思っていたよりも難しくて上手く書けない…とうとう雫は落ち込んで自信をなくしてしまう。
なんとか書き上がった物語を聖司のおじいちゃんの元に持っていくが、雫はとても不安でおじいちゃんが読んでいる間ずっと待っている。
そして物語を読み終えたおじいちゃんと雫の会話のシーン。
西「こんな所で…雫さん読みましたよ。ありがとう。とてもよかった。」
雫「ウソ! ウソ! 本当のことを言って下さい!書きたいことがまとまってません。後半なんかメチャクチャ。自分で分かってるんです!」
西「そう、荒々しくて率直で、未完成で。聖司のバイオリンのようだ。雫さんの切り出したばかりの原石をしっかり見せてもらいました。よくがんばりましたね。あなたはステキです。慌てることはない。時間をかけてしっかり磨いて下さい」
おじいちゃんは「人生慌てる事は無い。時間をかけてゆっくり自分の原石を磨いていくことが大切なんだよ」と教えてくれます。
私は【バロン】のこの言葉も好きです。
恐れることはない
遠いものは大きく
近いものは小さく見えるだけのこと
自分の近くにある大切なものは見つけにくい。反対に自分にないものを持っていたり、自分ができないことを実現している人を見るとどうしても大きく見えてしまう。
だけど自分の歩幅で時間をかけて生きていい。
自分にしかない原石を少しずつ磨いていこう。
おじいちゃんとバロンの言葉を信じます❁︎
【黄色のハイビスカス:輝き】